お灸と温灸はどうちがうの?
というご質問をいただきました。
患者さんから聞かれたことです。この方、セルフケアでワンタッチ灸(せんねん灸)をされています。当院で治療の際、「脚に温灸をしますね...」と、私が言ったとき、表題のお尋ねがありました。
ですから、ご自分でされているものが「お灸」なのか?「温灸」なのか?という含意があるのでしょうね。
「お灸」(直接灸)と「温灸」(間接灸)について
私たち鍼灸師が自分の治療院で使う用語として考えてみると、
- 「お灸」はもぐさを皮膚に直接おいて燃焼させるもの(だから直接灸とも言う)
- 温灸はもぐさを燃焼させる際、皮膚との間に何か(空気・紙・生姜・塩等など)をおく(だから間接灸とも言う)
ということになります。(少しややこしいかもしれませんが)
しかしながら、セルフケアにおいては「お灸をしてください」と説明しているんですよね。セルフケアでおすすめするものはせんねん灸などのワンタッチ灸です。ワンタッチ灸はもぐさと皮膚との間には分厚い紙の台座がありますから、これは間接灸です。
実際は「間接灸」の施灸をお願いしながら、言葉では「お灸をしてください」と伝える…。これでは説明されたほうは混乱して当然かもしれません。
「直接灸」「間接灸」、どちらもお灸です
「灸」は温熱の刺激を身体に与えて治療効果をあげることを目指すものですから、「直接灸」「間接灸」どちらも「お灸」と総称していいと思います。
だからワンタッチ灸をすえることを「お灸をすえる」と呼んでもいいわけです。
私たちが鍼灸院において施術を行う場合、間接灸をすることもあれば直接灸をすることもあります。つまり、施術をより正確に表すために区別して呼んでいると思っていただいて構いません。
ですから、「お灸」「温灸」は温熱の刺激を加えるという意味でほとんど同じものだというのが、お尋ねに対するお答えになります。「お灸」は大きなくくりであって、より細かくは温灸(間接灸)と直接灸(いわゆるお灸)に分けられるということができるのです。
患者さんが行うセルフケアについて言えば、ワンタッチ灸をすえることは「お灸をすえる」と表現することがむしろ正しいと言えるのかもしれません。お灸をよりたくさんの方々に親しんでいただきたいものですし、そうすることが鍼灸施術の効果をより高めることにつながっていくからなのです。
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