筆者の鍼灸院には、実のところ、お酒の問題で悩む患者さんは
あまり来られないように思います。いやあるいは思っているだけかもしれませんが。
少なくとも、病院や医院を受診する患者さんにくらべればその深刻度合いも違うのかなあとは思っています。
ほとんどの方は、お酒以外の愁訴をもって来院されます。
ですから従来、飲酒にかんして充分なお話しによるご指導をすることはありませんでした。
もちろん、痛みの症状でこられて、飲酒するのはよくありませんので、そのようにはお伝えしていましたが、
多くの方は「それどころではありませんから、いまは飲んでません」などと言われていました...。
以下は北九州市の保健福祉情報より、「お酒の問題を知ろう」...です。
あくまでも、お酒を飲むならば...という前提でのお話しです
(それと、完全な転載ではなく、ところどころ、筆者の意見も差し挟んでいます)
アルコールによる健康障害
・不適切な飲酒(多量の飲酒・未成年者や妊婦の飲酒)の影響によって
心と体の障害が引き起こされます。
・それによってアルコール依存症となったり、飲酒運転・借金苦・暴力・虐待・自殺など
家族や職場への深刻な影響と重大な社会問題を生じさせます。
・国レベルの対策として「アルコール健康障害対策基本法」が作られています。
アルコールの心と体への影響
酒は百薬の長ということわざがあるように、
適度な量※を上手に摂取すれば、コミュニケーションをスムーズにして、生活を豊かに楽しくしてくれます。
※適度な量というのは一人一人ちがうと想定されるのでなかなか難しいのですが、
最大公約数的な目安的なものはあります。
しかし、アルコールには強い依存性があって、飲み過ぎが続くと心や体に様々な影響を及ぼしてきます。(例えば下表)
心の問題 | 体の問題 |
社会的な問題 |
アルコール依存症 | 脳の萎縮、心筋症 | 飲酒運転 |
不眠症、うつ病 | 肥満、痛風 | 仕事の能率低下 |
幻覚、妄想 | 脂肪肝、肝炎、肝硬変 | 家族関係の悪化 |
意識障害 | 高血圧、糖尿病 | 暴力、育児放棄、虐待 |
認知症 | 咽頭・食道・乳・胃・大腸がん | 経済問題 |
未成年や女性
・未成年で飲酒しはじめると、脳の発達を妨げ、短期間でアルコール
依存症になる危険性が高まるとされます(未成年者飲酒禁止法で禁止されています)。
・また女性は男性より短期間と少ない量でアルコール依存症や肝障害になりやすく、
飲酒によって乳がんのリスクも高まります。
・妊婦が飲酒すると、胎盤を通じてアルコールが胎児の血液に流れ込み、赤ちゃんの脳や体に
重大な影響を及ぼし、知的障害や発育不全の発症率を高めます。
・出産後授乳中に飲酒すると母乳を通じて赤ちゃんもアルコールを摂取することになります。
適度な飲酒
上述のように、飲酒の適切な量というのは、
人それぞれだと思われますが、それでも最大公約数的に
これくらいがだいたい一日の目安ではないか...というものはあります。
厚生労働省(「健康日本21」)によれば、
「節度ある適度な飲酒」というのは1回量として純アルコール量20g程度※といいます。
※純アルコール量20gというと、
・日本酒なら1合、
・ビール中びんなら1本、
・ワインならグラス2杯、
・焼酎お湯割りなら1杯
だとされています。
北九州市における健康づくり実態調査(平成23年)では、
「1日の基準量(純アルコール量20g)の二倍以上」を一度に飲む市民の割合は
男性37.7%、女性18.8%で男女ともに全国平均を上回っていました。
アルコール依存症・生活習慣病・がんなどの発症予防のためにも適度な飲酒が望まれます。
飲酒運転防止のために
10年ほど前に起こった、福岡市海の中道大橋での飲酒運転による交通事故は、世論を喚起(覚醒?)しましたし、
その後さまざまな事故が報道されるけれども、件数自体は減少傾向にあるそうです。
しかしいったん起これば悲惨な結果になりますし、もっともっと減らねばなりません。
・純アルコール20gが体内から消えるには約4時間かかります。
たとえば、缶ビール(500ml)二本を飲酒した場合、体内からの消失には8時間が必要です。
・アルコールが消失するまでの間に車を運転すると飲酒運転になります。
車を運転する場合はアルコール消失時間を考えましょう。
アルコール依存症は病気
脳の働きがアルコールに阻害され、自分で酒の飲み方をコントロールできない
病的な状態をアルコール依存症と言います。これは回復可能な病気です。
医療だけでなく、断酒のための自助グループもあります。適切なサポートを受け
ながら断酒に取り組みましょう。
身近な人のお酒の問題でお困りの方へ
精神保健福祉相談・アルコール相談窓口
問い合わせは各区役所「高齢者・障害者相談」コーナーへ
内閣府アルコール関連問題啓発サイト
http://www8.cao.go.jp/alcohol/mijika/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お読みいただき誠にありがとうございました。
【北九州市八幡西区のはり灸】よつもと鍼灸院
「ホームページを見て・・・」 とお電話下さい。
電話:093-611-2374
メールフォームはこちら
施術時間:月~金 9:00~12:00、14:00~17:00
土曜午後は14:00~16:00、木曜午後休診
定休日:日・祝日
(要お問い合わせ)
〒807-0074
北九州市八幡西区町上津役西3-2-14佐藤ビル1F
コメントを残す