こんにちは。よつもと鍼灸院・四元です。私は当地で、19年以上にわたり、患者さんの様々な症状に向き合って参りました。
肩こり~辛いですよね。「たかが肩こり、されど肩こり」です。鍼灸治療院に来院される患者さんはとても多いです。
実は【肩こり】という言葉は日本語にしかないということを聞きます。外国には【肩こりの病態】そのものがないのか、あってもただ言葉だけがないのか、、、。
- 「肩こりの病態そのものがない」
- 「日本の肩こりという病態は痛みの形を変えた表現なのであって、同じものはある」
と両方説はあるようです。
あなたも肩こりでお悩みですか?テレビや健康雑誌等に書かれているような体操や運動を、ご自分でなさっているのでしょうか。
それではと、“治療院”に行きたいけど、どこに行ったらいいのか。よくお判りにならないかもしれませんね。(当院もその選択肢に加えていただければと思います。以下、肩こりに対するご説明をしていきたいと思います)
肩こりの原因は...
さて、肩こりの原因として考えられるものは
1.姿勢 2.筋力 3.精神的なストレス
4.内臓の病気 が挙げられるでしょうか。
1.姿勢(自然な背骨の曲線)の問題
くび(頚部)から背部・腰部にかけて背骨が通っていて、上方の頭部を支えています。人間の背骨(脊椎=せきつい)は横から見るとS字状になっているのが標準で、重い頭を支えるのに、それが一番物理的に負担が軽い状態だと言われます。
長時間のパソコン作業をしたり、同一姿勢で作業をしたりするとS字のカーブが減少したり、逆に増加したりして、脊椎を支える筋肉にも影響して過重な負担がかかり、血液循環がわるくなって肩こりをおこす...ということが考えられます。
2.筋力
今を生きる人の多くはついつい運動不足な生活をしていて、頸肩腕の筋力も低下しがちかと思います。頚部の上には重い頭部を支えており、筋力が低下するといっそう物理的な負担がかかりよりいっそうの肩こりが起こってしまうのではないかとも考えます。
3.精神的なストレス
腰痛からも推測されることですが、
心理・社会的要因(生活環境・職場環境などによる精神的ストレス)も肩こりの成り立ちに大きな役割を果たしているものと考えられます。
最近では、この心理・社会的要因というものがとても大きな働きをするということがわかってきました。
治療の際、必ず治ると思うこと・何か目標をもつというのがその予後(なおるかなおらないか)に大きく影響するのです。
また、凝りや痛みは最終的には脳で感じます。凝りや痛みを司る部位は「ペインマトリックス」と呼ばれ、それが興奮すると症状(凝りや痛み)がひどくなったり治りにくくなったりすることが解ってきました。
症状に対する不安やおそれをもつとペインマトリックスを興奮させますから、それと正反対の安心と幸福感をもつことが凝りや痛みから脱出するのに大切なことなんです。
おわかりになるかとは思いますが、必ず治ると思ったり、目標をもってその状態を強く思ったりすることは、実はペインマトリックスを鎮めることにつながるのです。
4.疾患による肩こり
よく知られているものでは、心臓疾患(左の頑固な肩こりが多いです)、肺疾患による肩こりがあります。
そのほか、眼・耳・鼻の疾患によっても肩こりが起こることがあります。
当院の考え方と治療(施術)
鍼灸は当然ながら体の柔らかい部分を対象にします。
ですから、骨や関節に由来するものは効かない...ということになりそうですが、そうではありません。
骨や関節に由来するものであってもそれは周囲に炎症を起こしていたり、血液の流れがとどこおっていたりするものですから、それを対象に鍼灸を行うことで効果が望めるのです。
まず、患者さんのお話を伺います。
- いつから・どの部位が・どんなふうに凝るか...。
- 頸を前屈(まえかがみ)・後屈(後ろへそる)・側屈(左右に倒す)・回旋(左右に頸をひねる)の動作をしてみて痛みが誘発されないかを確かめてみます。
- 現代医学的な理学的検査を行います。これによってあるていど原因となるものを推定しますし、使用するツボを選ぶ参考にします。
- 脈やお腹を触って診たり、手足のツボを探ったり、頸や全身のツボを探します。
- 全身の血液の流れをよくして滞りを除き、凝る部分にも治療を加えて愁訴を取り去るようにします...。
寝違えのような発症して間もないものならば、短期間で改善しますが、慢性の肩こりであれば治療の蓄積が必要なので、それだけ期間と回数がかかります。
また、肩こりは心の働きも大きく関わります。体の外から働きかけることによって、心のバランスを取るような施術を行います。つまり、ストレスを解放するてだてとしても鍼灸を考えることが出来るわけです。
患者さんの声
肩背中の張り・コリが...
HD
常日頃、一日中車を運転することが多く、肩背中の張り・コリ・痛みがひどかった。
また最近では風邪によるせきのしすぎで上記の症状が更に悪化していた。
首のうしろ、背中にお灸をしてもらいましたが、とても気持ちが良くポカポカ
になりました。自分では気づいていなかったようですが、首背中がとても冷えて
悪い状態になっていたようです。治療後は冷えがとれて体全体が軽くなったようです。ありがとうございました。