答1.初検料のわけとは...
なるほど、気になるところですよね。
初検料(初診料)は初回に施術料金と共にいただく料金です。
これは、初回にあなたにお会いして、
・必要な書類(カルテ等)を作成します
・施術方針を考えます※
・以後あなたにご連絡(お知らせ・挨拶状・院内だより等)を差し上げることもあるかと思います※※
そういったことを行うために、頂く料金です。
※初回は施術方針の基本となるものを組み立てます。もちろん何時も施術時に微修正が必要ですが。
※※当院からのお知らせ等をお望みではないのに、無理矢理に送りつけるということはありません。初診時にお便りをお受け取りになるかどうか選択していただきます。
治療を受けたいのですが、どんな服装でいけばいいですか?
答2 服装について
患者さん専用の治療着は特にご用意はしておりませんので、ゆったりとした服装でお越しください。
治療部位(あるいは症状のある部位)にもよりますが、基本的に
・頸(くび)
・肩・背中
・お腹
・腰
・肘から先と膝から先
が出るような服装をお願いします。
例えば上はTシャツ、下はスカートか短パンなどです。
靴下は、通常は足首が出ればそのままお履きになっていていいですが、必要があれば少し足先のほうへずらしていただいたりします。
なお、真夏ですと、下着(シャツ)の着替えをご用意いただくほうがいいかと思います。これは治療のためということではありません。
歩いてこられて、立ち止まられたとたんにどっと汗が吹き出す...という経験を何度もしているからです。
鍼というと痛そうなんで、行こうかどうしようかと迷ってしまいます。
答3 痛くはありませんよ。
「鍼(はり)は痛くありません」...と言って終わりにすると、疑問が全く解消されませんよね。
初めての方はわからないわけですから、そう思われても無理もないことだと思います。
あなたは「はり」というと何を思い浮かべますか?「注射針」でしょうか。鍼灸で用いる鍼(はり)は全く形が違いますし、
太さもかなり細いです。
注射針の先はちょうど青竹を斜めにスパッと切ったような断面をしていますが鍼灸の鍼さきは、
松葉の先のような感じになっております。
鍼灸の鍼(はり)は刺すにしてもやり方は様々ですが、いずれにしても瞬時に皮膚を貫き痛みは感じません
(チカっとするていどです、感じたとしても)。
当院では鍼(はり)をほとんど刺さないで、すばやく回旋させる方法を多用しています。
これですと痛みは全く感じず、むしろ心地よい刺激感があると思います。
当院で主に使う鍼の直径は0.12ミリ、0.14ミリ、0.16ミリくらい。
髪の毛よりも細い...といえばご想像いただけるでしょうか。
鍼(はり)から病気がうつりませんか? 不安です。
答4 病気はうつりません、大丈夫です。
確かに不安ですよね。もちろん、別に根拠なく「大丈夫だ」と言ってるわけではありません。
いくつかお伝えしたいことがあります。
まず、
・鍼は中空ではないので、注射針のように血液や体液を中に溜め込むことがなく
感染の元となるものを“持ち運ぶこと”が少ない
・たとえ感染源を付着させたとしても、高圧蒸気滅菌すれば、死滅してしまう
ことから、感染の可能性は限りなく低いです。
さらに
・当院では、ディスポーザブル(使い捨て)鍼を使っています。
あなたの治療をする鍼は目の前でパッケージから取り出したもので、施術後 は廃棄します。
ですから当院で鍼治療を行って、病気が感染する危険性は限りなくゼロに近いのです。
お灸はしてみたいけど、熱そうで。火をつけるんでしょ?
答5 お灸は熱くないんです。
熱そうに思えますよね(ーー;)...。
ヨモギという植物の葉の裏側にある繊毛(という柔らかい毛のようなもの)をよく精製して「もぐさ」というものが作られます。
これに火をつけた線香を近づけ点火するわけです。
「え~、点火する?やっぱ熱そうじゃないの」って思われたかもしれません。
火のついた線香そのものを皮膚にくっつければ確かに非常に熱いです。しかし、もぐさに点火した場合、かなり熱さは軽減されます。
もぐさの精製具合、点火するもぐさの大きさ、点火するもぐさ堅さなどによっても熱さが違います。
よく精製されて、やわらかく、小さいもぐさであれば、すぐに消えてしまい、従ってあまりあつくありません。
通常、米粒の半分くらいの大きさにちぎって皮膚の上に置いて、そこへ火をつけるのですが、燃やし方にも色々方法があって熱を調節することができます。
当院では間接灸を多用しています。
これは皮膚に直接もぐさを置かないで、もぐさと皮膚の間に何か物質をはさむものです。
当院では専用の台紙=灸点紙の上にもぐさを置いたり、木枠の中空に金網をひいた器具でもぐさを燃やしたり(箱灸)します。
この場合ですと、紙(灸点紙)や空気が皮膚ともぐさのあいだに存在しますから、直接お灸を据えるのにくらべて格段に熱くありません。
なお、ご来院時とご来院時の間に、ご自宅でワンタッチ灸※の施灸をお願いすることがあります。
すえ方の概要とすえる場所はお伝えしますし、こういうセルフケアをしていただくことで鍼灸治療の効果がより確実なものになると考えられます。
(※せんねん灸などの商品)
参考:せんねん灸お灸ルーム
何時から何時までやっていますか?時間外はどうなるのでしょうか。
答7 詳しくはお問い合わせください。
・平日は午前9時から17時まで、
・土曜の午後は16時まで。
・日曜祝日・木曜午後は休診。
...というのは一応のきまりですが、もしあなたがどうしてもご都合にあわないのであれば、どうかお問い合わせください(093-611-2374)。
ご相談に応じます。
ポータルサイト(エキテン)の整体というカテゴリーに掲載されていましたが、整体はしないのですか?
答8 鍼灸は整体観念に基づくものなのです。
少しややこしくなるんですが、、、。
世間でいう「整体」というのは、人体の骨格のゆがみやずれを調整したり矯正したりする様々な手技療法
(日本古来のもの、中国古来のもの、欧米のカイロプラクティックやオステオパシーを源流とする)だといっていいでしょう。
あなたもこの意味で質問されたのでしょうか。
一方で鍼灸(のよって立つ中国医学)は、
・人体は自然界の一部であり自然界の変化によってその影響を受ける
・人体はひとつの有機体である
といういわゆる「整体観念」に基づきます。
ですから、鍼灸は整体なのです
・
・
・
・
と言ってしまえば言えるわけです。(「体を整える」という意味でも「整体」に違いありません)
しかし手技療法という範疇には入りませんから、鍼灸は「整体療法」ではありません。
ですから結論としては、当院においては整体療法は行っていないということになります。
供に鍼を刺すんですか。また、どういう服装でいけばいいですか。
答9 小児鍼(小児はり)は はりを「刺す」のではありません。
まず、小児鍼(小児はり)法に用いる道具のご説明をしましょう。
基本はお子様の皮膚にたいして、「なでる」「さする」等の刺激を与えます。
いわゆる「ツボ」にピンポイントで<刺す>のではないのです。
ですから、全く痛みは無くて、むしろ心地よいと思います。
但し、心地はよくても、刺激自体はお子さんによっては強い刺激となることもありえますが、その場合は最適な刺激量になるように調整します。
施術についてですが、年齢にもよりますが、慣れないうちは、
まずお母さん(や、お父さん等)と胸を合わせるようにしてお子さんが不安を抱かないようにします。
その姿勢で頭頸肩・背部腰部・上肢下肢を施術します。
次に・前を向くか、あるいはそのままの姿勢で少し後を向くようにして、
お母さん(か、お父さん)との間に少し隙間をつくりそこから手を入れてお腹を施術します。
服装についてですが、頸肩・お腹・背中・上肢・下肢が施術できるようにしていただきたいと思います。
毎日してもいいものなんですか?
答10 あなたの感受性とか症状とかによって異なるんです。
一般論として鍼灸は、症状の具合が悪いときには連続して、症状が改善してきたら間隔を開けて....ということだと思います。
急性の症状で発症後間もない場合、ほぼ毎日続けた方がいいです。
ただ、感受性が強く、鍼灸治療そのものの刺激がお体の負担になる場合、間隔を少し開けた方がいいと思います。
一日おきとか二日おきとか
発症後かなり経過している慢性症状の場合、施術によって治癒まで時間がかかりますので、
毎日連続的に治療しなくても、当初から施術と施術の間隔を開けていいでしょう。
症状が改善した後は、月に一二度くらい定期的に施術を行うことで、症状が発症しないかしても軽くて済みます。
こういった体調管理のメンテナンスも大切ではないでしょうか。
私は妊婦です。産婦人科で「逆子」と診断され、逆子体操を指示されました。
ですが、なかなか改善しません。鍼灸で治療できるんでしょうか?
答11 できますよ。
なるほど大変ですね。
赤ちゃん(胎児)の頭が上のほうにあって、スムーズに生まれにくいとされているものを骨盤位(俗に逆子)といいます。
だいたい妊娠28週くらいで赤ちゃん(胎児)がお腹の中で安定します(このとき位に逆子かそうでないかは産婦人科で診断されるはずです)。
実は、足の至陰というツボにお灸をすると、子宮周囲の循環が改善して筋肉の緊張がゆるみ、赤ちゃん(胎児)が動きやすくなるといわれています。
お宅ではご自分で棒灸※を至陰に施灸していただきます。(※筒になった紙でもぐさを棒状に巻いたもので、これに火をつけツボを温めます)
そして、33週くらいまでに施術開始すれば、逆子も改善を見込めます。
ただ、あまり遅くなりますと胎児の回転じたいが難しくなりますので、鍼灸の効果も低くなります。
(そういえば、助産師さんから逆子のお灸のことを聞いたという患者さんもおられました(^^)/)
知人から「めんげん」が...と聞いたことがあります。何のことですか?
答12 めんげん(めんけんとも言います)現象は好転反応のことです。
ただしかし、めんげんは好転反応です..と言っても何のことだかよくわかりませんよね。
好転反応は、施術後、症状が改善する前段階に感じる反応のことです。
身体が重だるくなったり症状がよりひどくなったように感じるが、しかし一両日すると症状は改善していくというものです。。
当院としては、できるだけめんげんが起こらないような施術を心がけてはいますが、
はじめてや久方ぶりに鍼灸を受けられる場合に、めんげん(めんけん)が起こりやすいものです。
起こる頻度は稀ですし、仮に起こったとしても必ず改善するものなので心配はご無用です。
「鍼灸は自分にはあわない」という人を知っています。そんなことってあるんですか?
答13 「合う」「合わない」は効果の出方の差です。
「鍼灸があう・あわない」ということはないと思いますよ。そのお知り合いは鍼灸施術を受けたことがあるわけですね。
しかし、「あわない」と思われるような体験をされたということでしょう。
それは「効かなかった」「効きがわるかった」もしくは「症状が悪化した」ということかもしれません。
まず、その人の感受性と施術の方法(刺激の量など)の関連によっては、効果が出方に差があったりします。
ある人にとってはとても早く効果が出て、他の人には効果がでるのがとても遅かったりします。
そうすると、効果の出方が遅い人は「鍼灸は効かない」と判断して施術を中断してしまうかもしれませんね。
また、好転反応(いわゆるめんげん現象)が起こったような場合も、
症状は一時的に悪化したようになることがありますから、事前に説明がないと、「鍼灸をして悪化した」と判断されるかもしれません。
症状が慢性的であればそれだけ施術回数や期間が必要になりますので、すこし長めに考えられるといいかもしれません。
鍼灸は受けてみたいとは思うけど、クセになったら嫌です。
答14 クセにはなりませんよ。
よく聞かれます。「くせ」というのは「中毒」「依存性」ということでしょうか...。
ある症状に対して鍼灸治療を行ったとしますと、改善していくと、施術の間隔を開けるようにお伝えします。
ですから施術の回数は減っていき、一応の終了となります。そしてまた症状を感じたら施術を行う...というのが普通の流れです。
そこで定期的に施術を行うと(症状がなくてもです)、症状が出てこなくてすむか、出てきてもそのときの施術回数が少なくてすみますから、
こういったメンテナンス的な施術も必要です。そしてその場合、施術と施術の間隔は相当あいています。
「無症状のときにも施術を行う」のは、「受けたい」と思って主体的に行動される事なので、これは良い習慣になっているのではないでしょうか。
中毒とか依存性ということになると、「やめたいと思ってもやめられない」状態になると思いますが、鍼灸はそうはなりません。
定期的に施術するという良い習慣はできるかもしれません(例えて言えば、歯磨きのように)が、鍼灸は「くせ」にはなりません。
答15 出来る限り早く治療を始めましょう。
顔面神経麻痺になると顔の表情を動かす筋肉が麻痺してしまい、
麻痺した側の顔の筋肉が弛緩してしまったり、食べ物や飲み物がもれてしまったり、口笛がふけなくなったり、様々な症状が出現します。
顔面神経は脳から外へ出てくる12本の神経の一つで、基本的には顔面の表情筋を司り、
味覚・聴覚・唾液の分泌にも関係する神経です。ですからその障害の部位がどこかによって様々な症状が出てきます。
大きく分けて、脳の中に障害部位があるもの(中枢性)と脳の外部が傷害されるもの(末梢性)があって、
末梢性の顔面神経麻痺のほうが鍼灸の効果が大きいです。
中枢性は脳腫瘍や脳血管障害などによるものが多く、額のしわができやすいのが特徴です。
いずれにせよ、医療機関での治療と並行して鍼灸施術を行なうことが望ましく、
またできるだけ早期に施術を開始したほうが、その後の経過が良いと考えます。
自宅でセルフケアのお灸をしていますが、一日に一度だけでいいんですか?
答16 原則は一日に一回ですが...
原則は一日一回です。しかしながら、一日一回でなければならないとか、
それ以上してはいけないということではありません。
これは実は刺激量とその人の感受性の問題に絡みますから簡単な問題ではありませんが、
一応のお答えをしておきましょう。
初心のかたは大事を取って、一日一回を原則にするといいと思います。
少し慣れてきたら、ご自分のお体と‘相談’しながら回数を増やしてもいいかもしれません。
一日に二回とか三回とか。
しかしながら、それをやって身体がだるくなってしまったとか、
症状がちょっとひどくなったような感じがするとかですね。
そういうことであるならば、それはおそらくすえ過ぎです。回数を減らしてください。
場違いな質問かもしれませんが、私、何ともないんです。
治療する必要ないですよね、というか治療していいんですか?
答17 実はそういうときにこそ、必要です。
全く場違いではなく、実はけっこう大切な問題なんですよ。
さて、あなたは「何ともない」とおっしゃる。
ですが、「何ともない」(と思われる)状態は本当に「何ともない」のでしょうか。
実は「未だ病まざる」状態をも含んでいるのではないかとも思えます。
「未だ病まざる」状態を治療する(=「治未病」)というのは鍼灸の得意分野であるわけです。
もうひとつ。
「未だ病まざる」状態ではなく、本当に何ともない場合、どうなんでしょう?
実はこれも健康な状態をよりよくする...という意味で、
そういう状態の時にこそお身体のメンテナンスをするのによいのだと考えられます。
いずれにせよ、「何ともない」状態でも、
そういうときにこそ治療が必要なのだと思います。
答18 慢性の痛みの場合、医療機関を受診した方がいいような少数の例外(注)、を除いて、身体を動かすことが治療につながるというのがわかってきています。いやいやながら行うより、楽しみながらやったほうがいいというのも。
(注)症状からいうと、疼きがひどくて段階的に悪化していくとか、痛み意外に全身の症状が出ているとか。外傷のあと痛みが続くというのも。
ですから、病態にあわせて考案された「腰痛体操」もいいでしょうし、ウォーキングだって楽しんで行うことができれば、慢性の痛みに対して効果的だということができると思います。
ちなみに、急性の腰痛のとき「安静」にするとかえってよくないということもわかっています。このばあい無理に動かすのでは無く、動ける範囲で普通の生活を試みるのが大事です。